Appleの「Universal Control(ユニバーサルコントロール)」という機能を聞いたことがありますか?
これは、Macのマウスやキーボードで、隣にあるiPadをそのまま操作できてしまうという、まさに“デバイスの壁を越える”革命的な機能です。
しかも、特別なアプリや設定は不要。Apple製品同士だからこそできるシームレスな連携に、驚く人も多いはず。
この記事では、Universal Controlの基本的な使い方や活用方法を初心者向けにわかりやすく解説します。
Universal Controlってどんな機能?
Universal Controlは、1台のMacのマウス・トラックパッド・キーボードを使って、別のMacやiPadを“そのまま”操作できる機能です。
たとえば、MacのカーソルをそのままiPadの画面にスライドさせて使えるという感覚に近く、以下のようなことが可能になります。
- マウスを左右に動かしてMacとiPad間を自由に行き来
- キーボードでiPadに文字入力
- Macで作成したファイルをドラッグ&ドロップでiPadにコピー
物理的に別の端末であるにもかかわらず、“同じ画面の延長”のように使えるのが最大の魅力です。
対応機種と必要な条件
Universal Controlを使うためには、以下の条件を満たしている必要があります。
Macの要件
- macOS Monterey 12.3以降
- 対応モデル:MacBook Pro (2016以降)、iMac (2017以降)など
iPadの要件
- iPadOS 15.4以降
- 対応モデル:iPad Pro、iPad (第6世代以降)、iPad Air (第3世代以降) など
共通の条件
- 両デバイスが同じApple IDでログイン
- Bluetooth、Wi-Fi、Handoffがオン
- 10メートル以内に配置されていること
使い方:設定から接続まで
設定を確認
Macの「システム設定(またはシステム環境設定)」→「ディスプレイ」→「ディスプレイを追加」→「近くのiPadをリンク」
「カーソルとキーボードをこのMacと共有」を有効にしましょう。
iPad側では設定不要
条件を満たしていれば、自動的にMacの操作が可能になります。
カーソルを“壁越え”する感覚で動かす
Macの画面の端までマウスを移動させると、そのまま隣のiPadに“にゅるっ”とカーソルが現れるはず。初めて体験すると感動します。
活用シーンのアイデア
iPadを“サブディスプレイ”代わりに使う
例えば、Macで書類を作りながら、iPadには参考資料やチャットを表示しておくと便利。
Universal Controlなら、そのまま操作できるのでウィンドウの切り替えが不要です。
手書きメモアプリと連携
Macで作業しながら、iPadのGoodNotesなどでApple Pencilを使ってアイデアをスケッチ。操作系をMacに統一できるため、手元がすっきりします。
ファイルの移動が直感的に
Macで作った画像やPDFを、ドラッグ&ドロップでiPadのアプリに放り込めるので、AirDropを使うよりもスムーズ。
Sidecarとの違いって?
Appleには「Sidecar(サイドカー)」という、iPadをMacの拡張ディスプレイとして使う機能もあります。
比較項目 | Universal Control | Sidecar |
---|---|---|
操作 | マウス・キーボード共有 | ディスプレイ拡張(1画面として使う) |
iPadの自由度 | iPad上のアプリも使える | iPadはMacの画面として固定 |
Apple Pencil | 対応アプリで使用可能 | MacアプリにApple Pencil使用可能 |
両者は用途が異なるため、シーンによって使い分けるのがおすすめです。
注意点とワンポイントアドバイス
- iPadにMacのアプリは表示できない(Sidecarなら可能)
- ファイルの移動は対応アプリ(ファイルアプリなど)の間で行う
- 接続が不安定なときはBluetoothとWi-Fiを一度オフ→再接続してみましょう
まとめ:Appleらしい“つながりの魔法”を体験しよう
Universal Controlは、「別々のデバイスを、まるで1つのマシンのように扱える」という新しい体験を提供してくれます。
これまでMacとiPadを“別物”として使っていた人にとっては、作業効率や快適さが劇的に変わる可能性があります。
難しい設定もなく、まさにApple製品の“エコシステムの真骨頂”。
あなたもぜひ、Universal Controlの世界を体験してみてください。