Macはそのデザイン性や操作性の良さから、家族全員で共有して使っている家庭も少なくありません。
そんなときに知っておくと便利なのが、「マルチユーザー機能」です。
この機能を使えば、1台のMacを複数の人が“自分専用”のように使えるようになり、家庭内のパソコン活用がより快適になります。
本記事では、初心者の方にもわかりやすく、Macのマルチユーザー機能の概要や設定方法、家庭での活用シーンを具体的に解説していきます。
マルチユーザー機能とは?
Macには、ユーザーごとに別のアカウントを作成できる仕組みがあります。
これにより、1人ひとりがそれぞれの環境でログインし、デスクトップの背景、アプリ、ファイル、Safariの履歴などを完全に分けて管理することが可能になります。
主な特徴:
- ファイルやアプリ設定が他人と混ざらない
- メールやiCloudの情報も個別に管理可能
- システム全体への変更は管理者のみ可能(制限付きアカウントも作成可)
アカウントの種類
Macでは、次のようなユーザーアカウントを作成できます。
アカウントの種類 | 特徴 |
---|---|
管理者(Admin) | Macの設定変更や他ユーザーの追加・削除が可能 |
標準ユーザー | 通常の使用が可能。設定変更に制限あり |
共有アカウント(ゲスト) | 一時的な使用向け。ログアウトするとデータは消去 |
子ども用(スクリーンタイム付き) | 保護者が使用制限を設定できる子ども向けアカウント |
家族構成や使い方に応じて、最適なタイプを使い分けられるのがメリットです。
設定方法(ユーザー追加)
- 「システム設定」を開く
- 左側メニューから「ユーザーとグループ」を選択
- 鍵マークをクリックして管理者パスワードを入力
- 「+」ボタンで新しいユーザーを追加
- アカウントの種類・名前・パスワードなどを設定して完了
これだけで、家族それぞれの専用環境が簡単に構築できます。
家庭での便利な活用シーン
●① 子ども用アカウントで安心管理
Macを子どもに使わせる場合、保護者がスクリーンタイムを使って使用時間やアプリの制限を設定できます。
学習アプリだけに限定したり、YouTubeの使用時間を制限したりと、柔軟なコントロールが可能です。
●② 仕事とプライベートを分けて管理
同じMacを在宅ワークと家庭用で共有している場合、アカウントを分けておくことで“集中空間”を作ることができます。
通知やファイルが混在せず、オンとオフの切り替えもしやすくなります。
●③ 家族それぞれの写真・音楽を管理
写真アプリやApple Musicのライブラリもアカウントごとに分けて保持できるため、家族で好みが違っても快適に使い分け可能です。
●④ トラブルが起きたときの“避難所”として
誰かのアカウントでソフトウェアが不調になったときでも、別アカウントでは問題なく使えることがあります。
万が一のときのためにも、最低1つ別の管理者アカウントを用意しておくのが安心です。
便利な切り替え方法
ユーザーの切り替えは、以下の方法で簡単に行えます。
- 画面右上のAppleマーク →「ログアウト」→「別ユーザーでログイン」
- クイックユーザー切り替え(設定でオンにしておけば、画面右上から1クリックで変更可能)
頻繁に切り替える家庭では、クイックユーザー切り替えが非常に便利です。
注意点とアドバイス
- アカウントごとにアプリのインストールが必要な場合がある(一部アプリ)
- ストレージ容量は全体で共有されるため、写真や動画が多いとすぐ圧迫されることも
- 子どものアカウントは必ず制限付き(管理者でない)に設定するのが基本
まとめ:1台のMacで“家族の快適”を叶える
Macのマルチユーザー機能は、家庭で1台のMacを使い回すときにこそ、真価を発揮します。
- プライバシーと安全を守れる
- 個別の作業環境が作れる
- 子どもの利用にも安心の制限設定あり
- 家族みんなが“自分のMac”として使える
日々のストレスを減らし、Macの活用度を何倍にも高めてくれる便利機能です。
まだ使ったことがない方は、ぜひこの機会に設定してみてください。