書類のやり取りやビジネスシーンでよく使われるPDFファイル。
「ちょっとだけ文字を消したい」「ページを並べ替えたい」「サインを入れたい」と思っても、専用ソフトが必要だと思っていませんか？
実はMacなら、追加のアプリをインストールせずに、標準機能だけでPDFの編集が驚くほど簡単にできるのです。
今回は、初心者にもわかりやすく、MacでPDF編集ができる理由と具体的な操作方法を紹介します。
Macには「プレビュー」アプリが最初から入っている
Macには「プレビュー（Preview）」というアプリが初めからインストールされています。名前は地味ですが、このアプリの機能は非常に優秀です。
PDFの閲覧だけでなく、ページの削除・追加・並べ替え・文字入れ・注釈・画像追加・署名の挿入まで、ほとんどの基本編集が可能です。
MacでできるPDF編集の主な機能
1. ページの並べ替え・削除・追加
- プレビューアプリでPDFを開く
- 左サイドバーにページのサムネイルが表示される
- ページをドラッグするだけで並べ替え可能
- 削除したいページは選択して「Delete」キーでOK
- 他のPDFからページをドラッグすれば追加も簡単
→ 複数のPDFを合体させたり、一部を抜き出したりといった作業も可能です。
2. テキストや図形の追加
- ツールバーの「注釈」ボタン（鉛筆アイコン）をクリック
- 「テキスト」ツールで好きな場所に文字を挿入可能
- 図形（丸・四角・矢印など）も追加可能
- 線の色・太さ・フォントも自由に変更できる
→ プレゼン資料やレビュー済み書類へのコメントも手軽にできます。
3. 手書きサインの挿入
- プレビューの「ツール」→「注釈」→「署名」→「署名を管理」から登録
- トラックパッド上に手でサインを描く、またはiPhoneカメラで紙に書いたサインを撮影して登録
- 登録した署名は、どのPDFにも簡単に挿入可能
→ 契約書類や同意書など、印刷・スキャンせずに完結できます。
4. ハイライト・下線・取り消し線
- 文字をドラッグで選択
- 右クリックまたはツールバーから「ハイライト」「下線」などを選択
→ 教材やレポートへのメモ取り、読み返しにも役立ちます。
専用ソフトはもう不要？
Adobe Acrobatのような高機能PDFソフトが不要というわけではありませんが、Macの「プレビュー」だけでできることは非常に多く、個人ユーザーや簡単な業務用途なら十分すぎる機能を備えています。
費用もかからず、動作も軽く、なによりシンプルな操作性がMacユーザーに好まれる理由です。
よくある活用シーン
- Webからダウンロードした書類に記入して提出
- スキャンした資料の不要ページを削除して整理
- 複数の請求書を1ファイルにまとめて保存
- 社内マニュアルに図やメモを追加して共有
- 学校のPDF教材に注釈を加えてノート代わりに
すべて「プレビュー」だけで完結します。
操作に困ったら？ Macの補助機能も便利
- Command + P で印刷画面を表示 → 「PDFとして保存」で編集後の書き出しが簡単
- Macの「クイックルック」でプレビュー確認しながら編集可能
- iCloud Driveに保存して、iPhoneやiPadとファイル共有も可能
iCloudとの連携やAirDropを使えば、編集後のPDFを他のApple製品ともスムーズにやり取りできます。
注意点と補足
- プレビューで挿入したテキストは「編集可能な元データ」ではない
→ 既存のPDF文書に“追記”する形になります - 本格的な編集（OCR変換、フォーム作成など）は専用ソフトが必要
→ とはいえ、95％の作業はプレビューで十分対応できます
まとめ
Macには最初から、高機能なPDF編集ツール「プレビュー」が備わっており、特別な知識やアプリがなくても、誰でも簡単に編集作業を行うことができます。
ちょっとしたメモから、ページの追加・削除、署名の挿入まで、日常的なPDF作業はこれひとつでOK。
紙を使わず、スピーディーに仕事や手続きを進められるこの機能は、まさにMacが提供する“スマートな日常”の象徴といえるでしょう。
