「書類を写真に撮って保存するだけでは足りない」「紙の資料から文字を抜き出すのが面倒」──そんな悩みを一気に解決してくれるのが、iPhoneの“テキストスキャン”機能です。
iOSに標準で搭載されたこの機能は、紙に書かれた文字をカメラでスキャンして、自動でデジタルテキストに変換するというもの。PDFや書籍、会議資料、名刺、レシートなど、あらゆる紙資料を簡単にデジタル化できます。
この記事では、iPhoneのテキストスキャン機能の使い方と、そのメリットを初心者にも分かりやすくご紹介します。
iPhoneの“テキストスキャン”とは?
iOS 15以降から、iPhoneのカメラで文字をリアルタイムに読み取る「ライブテキスト(Live Text)」という機能が追加されました。
- 書かれている文字を“写真として”ではなく“選べるテキスト”として認識
- コピー、ペースト、翻訳、検索などがその場で可能
- スクリーンショットや画像の中の文字にも対応
これにより、紙の資料をその場で“使えるデータ”に変えることができるようになりました。
使い方はとてもシンプル
方法1:カメラアプリから直接読み取る
- カメラを起動して紙の文章に向ける
- 画面右下に「テキスト検出アイコン(黄色い枠)」が表示されたらタップ
- 文字部分が自動で選択され、長押しでコピーや共有が可能
方法2:写真アプリであとから読み取る
- 書類を撮影
- 「写真」アプリで開く
- 認識されたテキストを長押しすると選択・コピー可能
これだけで、手打ちで文字を打ち直す必要はなくなります。
実際に使えるシーンはこんなにある
- 会議のホワイトボード:写真を撮って、議事録としてテキスト化
- 書籍や雑誌の記事:気になる一文を引用・メモに保存
- 名刺や案内状:氏名や連絡先を連絡帳にそのままコピー
- レシートや領収書:経費管理アプリに転記せず入力できる
- 手書きメモ(整った文字):一部手書き文字も認識可能
これまで「あとでパソコンに打ち直すのが面倒」と感じていた作業が、iPhoneだけで完結します。
メモアプリとの連携が超便利
「メモ」アプリを開き、カメラボタンから“書類をスキャン”を選ぶことで、スキャンした文字をそのままメモに貼り付けることも可能です。
手順:
- メモアプリ → 新規作成
- キーボード上のカメラアイコン →「テキストをスキャン」
- 文字にカメラを向けると自動で取り込み
- 確認して「挿入」でメモに変換
この操作だけで、紙の資料が“検索可能なメモ”として活用できるようになります。
翻訳や通貨変換もワンタップで
Live Textは、文字を選択した状態で「翻訳」「調べる」などの操作も可能です。海外の資料やポスターなども、カメラを向けるだけで意味を確認できます。
さらに、通貨や時間などの情報も自動認識され、タップすれば現地通貨への変換や、カレンダー登録までできてしまいます。
紙書類を減らすことで得られる“自由”
- 書類を持ち歩かなくていい
- 検索ですぐに探せる
- クラウド保存でバックアップ万全
- 作業効率がアップし、机の上もすっきり
テキストスキャン機能を使えば、「とりあえず取っておく」という紙の山が減り、本当に必要な情報だけをすぐに活用できるようになります。
まとめ:紙に縛られないスマートな日常へ
iPhoneのテキストスキャン機能は、ただ便利というだけでなく、情報の取り扱いそのものを変える力を持っています。書類や本から必要な部分をすぐに取り出して、使える形にできる──それは、時間も空間も効率よく使えるということ。
今すぐカメラをかざして、紙書類からの“卒業”を始めてみませんか?