iPhoneには、写真の中に写った対象物を自動的に認識し、それに関連する情報を表示してくれる「ビジュアルルックアップ」という機能があります。これはiOS 15以降で搭載され、カメラロールに保存された画像を分析し、被写体に関連する知識や検索結果を提示してくれるという画期的な仕組みです。
特別なアプリのインストールは不要で、標準の「写真」アプリからすぐに使える手軽さも魅力。旅先で見かけた花の名前を知りたい、気になる建物が何か調べたい、そんな時に活躍するまさに「調べるカメラ」と言える機能です。
使い方はとっても簡単
ビジュアルルックアップの使い方はとてもシンプルです。
- iPhoneの「写真」アプリを開きます
- 調べたい被写体が写っている画像を選びます
- 画面下部に表示される「i(情報)」アイコンに星マークがついている場合、それがビジュアルルックアップの対象
- 「i」マークをタップすると、「ルックアップ」セクションが表示され、対象物に関する情報が見られます
例えば、猫の写真であれば「この猫はアメリカンショートヘアかもしれません」といった解説が表示されることもあります。
対応している被写体の種類
現在のビジュアルルックアップでは、以下のようなカテゴリに対応しています:
- 動植物(花、木、犬、猫など)
- ランドマーク(有名な建物、自然景観)
- アート作品(絵画や彫刻など)
- 本やメディア(書籍の表紙やジャケットなど)
対応範囲はiOSのアップデートによって広がっており、今後もさらなる進化が期待されています。
AIと連携するAppleの凄さ
ビジュアルルックアップの裏側では、Appleの機械学習(ML)と画像解析技術が使われています。写真に含まれる被写体を自動で分類し、iOSデバイス上で処理を行うため、プライバシーが守られた状態で情報提供が可能なのも特徴です。
クラウドに画像を送信する必要がないので、オフライン環境でも一部機能が使えるのはAppleならではのこだわりです。
「調べる」という行為の進化
これまで「わからないことを調べる」と言えば、キーワードを入力して検索するのが主流でした。しかし、ビジュアルルックアップでは、キーワードすら不要です。画像から直感的に知識を引き出すこのスタイルは、まさに調べ方の新時代といえるでしょう。
特に子どもや高齢者など、文字入力に慣れていないユーザーにとってもやさしい機能です。
教育や旅行にも活用できる
ビジュアルルックアップは、日常の疑問解決だけでなく、学習や観光の場面でも大いに活用できます。例えば博物館で展示物を撮影し、後から詳しく調べたり、旅行中に通りがかった建物の背景を知ったりと、知的好奇心を刺激する体験が広がります。
iPhoneを通じて世界の見え方が変わる──それがこの機能の最大の魅力です。
まとめ:iPhoneはあなたの“知識の相棒”になる
ビジュアルルックアップは、「カメラ=記録の道具」という常識を変え、「カメラ=学びの窓口」へと進化させたiPhoneの代表的な機能です。目の前にあるモノへの“知りたい”という好奇心にすぐ応えてくれることで、日々の生活がもっと豊かになります。
ぜひ、次に気になるものを見かけたときは、iPhoneのビジュアルルックアップを使ってみてください。きっとあなたの中に新しい発見が生まれるはずです。