Macの自動化ツール「Automator」でルーティン作業を省略

魅力

毎日行うパソコン作業の中には、「毎回同じ操作をしているだけ」のルーティンが意外と多くあります。たとえばファイルの名前変更や画像サイズの調整、特定フォルダへの移動など──これらを自動化できたら、作業がグッと楽になりますよね。

実は、Macには最初から「Automator(オートメーター)」という強力な自動化ツールが搭載されています。しかも、プログラミングの知識は不要。初心者でも簡単に日々の作業を効率化できるんです。

今回は、Automatorの基本的な使い方と、実際に使える活用例を初心者向けにわかりやすく解説します。

Automatorとは?

Automatorは、macOSに標準でインストールされているアプリです。複数の操作をあらかじめ登録し、それを自動で一括実行する「ワークフロー」を作ることができます。

  • クリックやドラッグの繰り返しを自動化
  • 複数ファイルへの一括処理
  • アプリやファイルの自動起動も可能

一度設定すれば、今後の作業時間を大幅に短縮できます。

Automatorの基本的な使い方

① アプリを起動する

LaunchpadまたはSpotlight検索から「Automator」と入力し、アプリを起動します。

② 新しい書類を作成

起動すると「書類の種類を選択」画面が表示されます。

初心者におすすめなのは、

  • アプリケーション:作った自動処理を“アプリ”として使える
  • サービス(またはクイックアクション):Finderなどから右クリックで呼び出せる

今回は「アプリケーション」を選んで進めてみましょう。

③ ワークフローを作る

左側に表示される「ライブラリ」から、行いたい操作をドラッグ&ドロップで右側に並べていくだけです。

たとえば「画像サイズを変更」する処理は、

  1. 「Finder項目を取得」
  2. 「画像のサイズを変更」
  3. 「Finder項目を別名で保存」

という3つのアクションで作成できます。

④ 保存して実行

作成したワークフローは、アプリとして保存することで、アイコンをダブルクリックするだけで実行できます。

保存先はデスクトップやアプリケーションフォルダなど、使いやすい場所にしましょう。

すぐに使えるAutomator活用例

● 写真を一括でリサイズ&名前変更

SNS投稿用、Webサイト掲載用に便利。複数の画像を一括で処理できます。

● ファイルを自動で特定のフォルダに移動

「ダウンロードフォルダのPDFを“書類”フォルダに自動移動」など、整理が楽に。

● 曜日ごとにアプリを起動

例えば「月曜の朝にメール・カレンダー・Slackを起動」というセットもワンクリックで。

● 音声ファイルを一括でMP3変換

形式変換も簡単。iTunesライブラリ用やポッドキャスト編集にも◎。

Automatorと「フォルダアクション」の連携

Automatorの「フォルダアクション」を使うと、特定のフォルダにファイルが追加されたときに自動処理を実行することもできます。

例:

  • 「スキャンフォルダ」にPDFを入れると自動でリネーム+移動
  • 「カメラ取り込みフォルダ」に画像を入れるとリサイズ+保存

操作ゼロで処理が完了するので、まさに“見えない自動化”です。

Automatorが使えない場合の代替手段

macOS Monterey以降では、新たに「ショートカット」アプリも標準搭載されています。これはiPhoneのショートカットと同様のビジュアルプログラミングで、Automatorの後継とされる機能です。

Automatorでできることは、ほとんどショートカットでも可能なので、将来的にはこちらへの移行も検討するとよいでしょう。

まとめ:Automatorで毎日の作業をもっとスマートに

Automatorは、日々のちょっと面倒な操作を“自動でやってくれる”頼れる存在です。設定はドラッグ&ドロップだけで、初心者でもすぐに使えるのが魅力。

「毎日同じ作業を繰り返しているな」と感じたら、それは自動化のチャンスです。まずは簡単なワークフローから試して、Macの可能性を広げてみましょう。

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