かつてイラスト制作といえば、パソコンと液晶ペンタブレット、もしくは板タブレットが必要なものでした。しかし、今やiPadだけで本格的なイラストを制作できる時代が到来しています。特にiPad ProとApple Pencilの組み合わせは、プロのイラストレーターや漫画家の現場でも導入されるほどの実力を誇ります。今回は、初心者の方に向けて、iPadでのイラスト制作の魅力や進化、必要なもの、そしておすすめのアプリをわかりやすく解説します。
iPadがイラスト制作に選ばれる理由
まず、iPadの強みを整理してみましょう。
1. 直感的な操作感
iPadとApple Pencilは、紙と鉛筆のような感覚で絵を描けるのが最大の魅力です。タッチパネルだからこそ、画面の拡大・縮小、回転も指先ひとつ。初心者でもストレスなく感覚的に操作できます。
2. 高精度のApple Pencil
Apple Pencilは、筆圧検知や傾き検知に対応しており、細かなニュアンスまで表現できます。第2世代Apple Pencilはダブルタップでツール切り替えも可能で、制作効率が格段に上がります。
3. 高性能なiPad Proのディスプレイ
iPad ProのProMotionディスプレイは120Hz駆動で、ペン先の動きに遅延がほとんどありません。これは紙に近い描き心地を実現する重要なポイントです。
必要なものはこれだけ！
初心者がiPadでイラストを始めるなら、最低限以下が揃っていればOKです。
- iPad（無印モデルでも可、より快適ならiPad Air／iPad Pro）
- Apple Pencil（iPadの世代に対応したものを選ぶ）
- イラスト制作アプリ（後述します）
- 保護フィルム（ペーパーライクタイプは描き心地向上におすすめ）
これだけで、PCや液タブを揃えるより低予算で始められるのも魅力です。
おすすめのイラストアプリ
iPad向けには多くの高品質なイラストアプリがありますが、初心者向けに特に人気のものを紹介します。
Procreate
圧倒的な人気を誇る買い切りアプリ。豊富なブラシ、タイムラプス録画、直感的なUIが魅力。初心者からプロまで幅広く支持されています。
ibisPaint X
無料から使える多機能アプリ。レイヤー、豊富なブラシ、手ブレ補正機能もあり、漫画制作にも向いています。
CLIP STUDIO PAINT
PC版でもおなじみの定番ソフト。iPad版はプロ仕様で、漫画、イラスト、アニメーション制作まで対応。月額課金制ですが、機能は群を抜いています。
iPadならではの強み
iPadならではの魅力は、イラスト制作以外の用途とも相性が良い点です。
- 完成作品をすぐSNSにシェア
- クラウド同期でPCと連携
- 動画編集や資料作成など他用途でも活躍
また、外出先やカフェ、自宅のリビングなど、場所を選ばず作業できるのも大きな魅力です。
初心者が気をつけたいポイント
データ管理
データ紛失を防ぐため、iCloudやDropboxなどのクラウドサービスでバックアップをとりましょう。
目の疲れ対策
長時間の作業は目や手首に負担がかかります。休憩を忘れず、作業環境にも気を配りましょう。
アプリの学習
最初は簡単なブラシやツールから慣れ、徐々にショートカットや応用技術を覚えると挫折しにくいです。
まとめ
iPadの進化は、イラスト制作のハードルを大きく下げ、誰でも気軽に本格的な作品作りができる時代を実現しました。Apple Pencilの繊細な描き心地、優れたアプリ群、持ち運びのしやすさは、初心者からプロまで幅広い層に支持されています。
これからデジタルイラストを始めたいと思っている方は、ぜひiPadを相棒に選んでみてください。
