「スマホのカメラでここまでできるの?」と思ったことはありませんか?iPhoneのカメラは年々進化していますが、実は「RAW撮影」という機能を使うことで、さらにワンランク上の写真表現が可能になるのです。今回は、iPhoneのRAW撮影について、初心者の方でも分かるように解説します。
そもそもRAW撮影って何?
RAWとは「生(ナマ)のデータ」という意味で、写真を撮ったときにセンサーが捉えた情報をそのまま保存する形式です。通常のJPEGやHEICといった形式では、カメラが自動で色味や明るさを調整して保存しますが、その際に一部の情報が失われています。
一方でRAWは、加工や編集の余地をたくさん残しており、後から自分好みに仕上げることができます。これは、プロのカメラマンが一眼レフで撮影するときに標準的に使う方法でもあります。
iPhoneでRAW撮影を使うメリット
iPhone 12 Pro以降のモデルでは、「Apple ProRAW」という独自のRAW形式が利用できます。これを使うことで、iPhoneカメラの優れた処理能力とRAWの柔軟性を両立させることができます。
メリットは主に3つあります:
- 編集の自由度が格段に上がる
- 明るさ、コントラスト、ホワイトバランスなど、通常の写真よりも細かく調整できます。
- ハイライトやシャドウの復元ができる
- 白飛びや黒潰れしてしまった部分も、RAWならある程度修復が可能です。
- プロクオリティの作品が作れる
- 撮影後に本格的な編集を施すことで、スマホとは思えないクオリティの写真が完成します。
どうやってRAW撮影を始める?
RAW撮影は、最初だけ設定をしておけばすぐに始められます。
- 設定アプリを開く
- 「カメラ」→「フォーマット」を選ぶ
- 「Apple ProRAW」をオンにする
これでカメラアプリに「RAW」の切り替えボタンが表示されるようになります。必要なときだけRAW撮影を使えるので、通常のスナップ写真と簡単に使い分けられます。
RAW編集はどうやるの?
RAW写真を撮ったら、そのままでは普通の写真と見た目があまり変わりません。本領発揮するのは編集のときです。iPhone標準の写真アプリでも簡単な編集ができますが、より細かく調整したいなら次のようなアプリがおすすめです。
- Lightroom Mobile
- Snapseed
- Affinity Photo
特にLightroomは、RAW編集に強く、プロも使うアプリなのでおすすめです。
RAWは万能じゃない?注意点も
RAW撮影には魅力がたくさんありますが、デメリットもあります。
- ファイルサイズが大きい
- 通常の写真の約5倍〜10倍の容量が必要です。ストレージを圧迫しやすいので注意しましょう。
- 編集が前提
- RAWは「素材」のようなものなので、そのまま使うと眠い印象の写真になります。編集は必須です。
- バッテリー消費が増える
- 高度な処理をするため、バッテリーの減りも少し早くなる傾向があります。
まとめ
iPhoneのRAW撮影は、プロ並みの写真を目指す最初の一歩として非常に魅力的な機能です。最初は少し難しそうに感じるかもしれませんが、一度覚えれば「自分だけの作品作り」がぐっと楽しくなります。あなたのiPhoneも、立派なクリエイティブツールとして活躍できるのです。この機会にぜひ挑戦してみてください!